vol.4 台風シーズンのフライトは大変!

  
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 8月。香港は台風シーズンど真ん中です。

 この時期はフライトのキャンセル、遅れがしょっちゅうで、(お客様にはもちろんですが)私たちクルーにとっても大変なときなのです。

スペインにて。これはガウディの作品

 これは最近の話なのですが、シドニーから戻ってくるときに、"もうすぐ到着"ってときになって機長からクルーだけに「台風が来ているから帰れるかどうか……」というメッセージが。

 私たちクルーにしてもトラブルは避けたいし家に帰りたい。"帰れますように"と心で祈りながら・・・。けれども結局、あまりに風が強いため、「着陸をせずに避難するように」と会社側からの命令。(安全第一がわが社のモットー。他社のように台風中に着陸をして大惨事を起こしたくありません)。この時点では、お客様も自分の安全が第一なのでされています。

 ところで、私たちフライトアテンダントの仕事は何だかご存知でしょうか?・・・それは、お客様が無事に目的地まで到着するためのお手伝いです。

 アテンダント全員が、応急処置や、事故の際の非難訓練を受けています。私もお客様の命をCPR(cardiopulmonary resuscitation、心肺停止の蘇生救急)などで何度か助けた経験があります。決して、お客様のお食事の為だけに乗務しているのでないことを解っていただきたいものです。特に、日本人男性の態度が横柄なのは恥ずかしい限り。何か勘違いされているようです。

 また、日本人女性は機内でよく倒れられるケースが・・・。多分、旅行前夜など十分に睡眠をとられてなかったり、体を締め付けるようなガードル等を身に付けていたり飲めないお酒を機内で飲まれたり(機内は地上の3倍でアルコールが回る)などの原因が考えられます。

 日本人はサービスをうけるのが上手でない方が多いように思います。例えば、飲み物・お食事の希望をお伺いしてもご自分で決められず、友達に相談したりする方。サービスに必要以上の時間がかかってしまうと、他のお客様にご迷惑がかかってしまいます。あなたは大丈夫ですか?

こちらもガウディの建築物CasaMilla

 さて、少々熱く語ってしまいましたが・・・台風の話に戻りましょう。

 香港直前であえなく避難飛行をした私たち。無事セブ島に着陸できました。けれどすでに4機も避難してきていたため、ホテルの部屋の数に限りがありました。

 今回私はビジネスクラス担当のアテンドだったのですが、お客様に「友達もしくは気の合いそうな人と部屋をシェアーしていただきたい」、と事情を説明すると、「知らない者同士でもいいよ」、と嫌な顔1つせず返答してくれるお客様もいれば、友人どうしでも 「自分でお金を払うから一人がいい」とか、「エコノミークラスのお客様にシェアーさせてよ。自分たちはビジネスクラスなんだから一人部屋でいいじゃないか」、という自己中心的なお客様もいらっしゃいました。赤ちゃんも泣いているし、皆同じ境遇なのに・・・と内心思いましたが、こういうときこそ本当の人間性が見えるものですね。そんな大騒ぎをしたお客様も翌日は何食わぬ顔で搭乗されましたが・・・。

 なにはともあれ無事、戻れたことに感謝します。本当にこのシーズンは神経をすり減らしたり肝を冷やすフライトが多いものです。

2001年8月28日マガジンQueen掲載

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