|
サモアのゴチソウ・年に一度のパロロ漁
皆様こんにちは!マグロ姉さん、アメリカンサモアで年に一度のパロロ漁にチャレンジです。エ、パロロ?部落の人いわく、「ゴチソウだよ、年に一度、珊瑚礁の浜で捕れるんだ。細くて、長いの。青緑や茶色で、焼くと半透明の緑色。生でもおいしいよ」
パロロ漁は部落前のビーチで、真夜中1時すぎから始まりました。満点の星空の下、おだやかな海はおどろくほど温かくて、月明かりがなめらかに水面で揺れています。せつないほど美しい。その水面のすぐ下で、浜辺に向かい身をくねらせて泳いでいる青緑や茶色のモノ、イトミミズの肥満バージョン、いや、ミミズの栄養失調バージョン、これがパロロ。うーん。私はこれを、捕まえるのですか。そしてこれを、食べるのですか。生でもおいしい、とか言っていたっけ?イー。思わず口がイの字になりました。
部落のみんなは、思い思いのパロロ漁の道具を手にしていました。手網、ザル、あっ!それはアナタ、網戸ではありませんか!そして隣のアナタ、それはレースのカーテンでしょうが!「水を漉すものならなんでも来い」の勢いで、みんなどっしりと体を沈めて、ゆったりパロロをすくっています。真夜中の海は意外に潮の流れが強いもので、私一人が潮の引き寄せに翻弄されっぱなし。アタタタ、バランスを崩して他の人の網にかかっちゃった。「ジャパニーズパロロ」なんてからかわれます。
ああ、それにしても。大量に網にかかって身をよじっているパロロを見れば、私まで身をよじりたくなります。月が傾き、ようやく漁は終わりました。バケツにズッシリ、大漁パロロ。詳しい描写は、ここでは敢えて避けましょう。 部落の長老が、一本スルリと口の中に入れました。と、一言。「これは、生で食べるのはよくない。明日、調理をしよう」「え!」私は一年に一度のチャンスを逃したのか、危機一髪で救われたのか、複雑な思いでうごめくパロロを見つめていました。
翌朝、部落では腹痛を訴える人が何人も出ました。長老の言いつけが聞けなかったのでしょう。気の毒ながら、微笑ましい。お昼に試食させてもらったパロロは、卵と玉ねぎ、たっぷりのバターでオムレツにされていて、ひたすらバターの味でした。
皆さんの毎日に、うれしいことがたくさんありますように!
参考)パロロは珊瑚の海の砂中に住む多毛虫。毎年10月か11月の下弦のハーフムーンの前日ごろ、産卵のために一斉に浜に集まります。青緑がメス、茶色がオス。

ご想像くださいませ、
これをソバのように生で食べる長老の姿を… |
|