| 恐怖!カナダ拉致事件
かれこれ3年前の秋、カナダのオンタリオ州ローレンシャン高原で紅葉を見るツアーに行きました。お客は10人。「本業は警察官」というバスの運転手さんはとってもいい人で、旅は滞りなく進行していきました。
そんな楽しい旅が運転手のご乱心により突然パーに…
私たちはローレンシャン高原でのクルーズを終え、運転手さんが待つバスの待機場所に戻りました。しかし、そこにバスは無く、ただの広場が広がっていたのです。
近くにいた人に尋ねると、バスは「5分前まではちゃんと待っていたのに、急に出て行った」との事。慌ててバス会社に問い合わせ、探すこと2時間。彼は憔悴しきった顔で現場に戻ってきました。「どうしたの!?」と聞くと「僕が悪いんだ…僕が…」と頭を抱えてしまったのです。内心「やばいかも、この人」と不安に思いつつもバスは出発、しばらくするとようやくオタワの街が見えてきて一同ホッと胸をなでおろしました。
ところが、そこで彼は急に私達のほうを振り返り、「病院に行かなくちゃ」と言い出したのです。訳がわからない私は、「病院!?どこか具合でも悪いの?とりあえずホテルに戻ってから一人でタクシーで行ってもらえない?」と言っても彼は「病院に行かなくちゃ」とうわ言のようにつぶやくばかり。挙句にバスを止め、道行く人に病院の場所を聞き出す始末。仕方がないのでお客さんの了承を得て、成り行きを見守ったところ、バスは町外れの病院に到着しました。そこで彼は再び私達に向かって「僕はもう運転できない。ごめんなさい。」と言い制服も脱ぎはじめてしまいました。私もお客さんも、ただ呆然と見つめるばかり… |