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食育に科学とロマンを

その7 :ほどよく食べて、こころもからだも幸せ気分(1)  

『 お菓子を食べ過ぎると…どうなるの? 』

1日1回は目にする魅力的なお菓子の宣伝。新製品に期間限定、産地限定と思わず手が伸びてしまいます。まるで「お菓子を食べなきゃ」と私たちを洗脳しているかのようです。と言っても「お菓子は悪いもので、食べてはいけない」などとは申しません。お菓子は私たちを幸せな気分にしてくれますし、おいしいものです。けれども、適量を知って上手に付き合う必要があります。

ご飯や芋、豆、豆製品、野菜などの植物性食品が中心だった日本人の食生活は、肉や卵、牛乳、乳製品などの動物性食品が増え、欧米化してきました。すると、脂肪エネルギー比率(総摂取エネルギーに対する脂肪エネルギーの占める割合)が高くなったのです。過去50年間の国民栄養調査の結果を見てみると、脂肪エネルギー比率は平成12年まで増え続け、翌年から減り始めたものの、今でも望ましい脂肪エネルギー比率を超えています。また、平成15年度の国民栄養調査で、東京都民分を取りまとめた結果では、1歳〜17歳までの子どもの45.6%、つまり約2人に1人が望ましい脂肪エネルギー比率を超えていました。脂肪をとり過ぎると、肥満や高脂血症、糖尿病、高血圧などの生活習慣病になりやすくなるので、とても心配です。

脂肪エネルギー比率が高くなる理由の1つに「お菓子の食べ過ぎ」があります。お菓子に使われる材料と言えば、砂糖と油やバターなどの脂肪ですが、出来上がったお菓子からは砂糖や脂肪の姿は見えません。そうです、私たちはお菓子に含まれている砂糖や脂肪を気がつかないまま食べているのです。これには注意が必要です。

砂糖は消化されるとブドウ糖になり血液中に入ります。すると、血液中のブドウ糖を調節するインシュリンと言うホルモンが出てきて、ブドウ糖を体中に取り込んでいきます。と同時に、インシュリンは血液中から体内に脂肪を取り込む酵素の働きを良くします。つまり、砂糖と脂肪を一緒にとると太りやすくなり、肥満につながると言うことです。だから、お菓子の食べ過ぎによるエネルギーのとり過ぎはもちろん、お菓子のような砂糖と脂肪の組み合わせの間食には注意が必要なのです。では、何に気をつけ、どうお菓子とつきあえばよいのでしょうか? それは次回のお楽しみです。

土澤 明子 2004年12月

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