『 賢くつきあい、末永く 』
前回は、お菓子の食べ過ぎによるエネルギーの過剰摂取やお菓子のような砂糖と脂肪の組み合わせは、太りやすく、肥満につながるというお話をしました。よくある「ジュースとポテトチップス」という間食(おやつ)も、まさにエネルギーの過剰摂取に加え、砂糖と脂肪を一緒にとっている例です。
そもそも「間食=お菓子」ではないのです。子どもは、発育のために必要なエネルギーや栄養素を、1日3回の食事だけではとりきれません。間食は不足するエネルギーや栄養素を補うためのもので、からだを育む大事な役割があります。ところが、市販のお菓子などを間食にすると、エネルギーとなる砂糖や脂肪は多くとれても、血や肉になるタンパク質やからだの調子をととのえるビタミン・ミネラルはほとんどとれません。なのに「間食=お菓子」になっているのです。
平成12年に日本体育・学校健康センターが行った『児童生徒の食生活等実態調査報告書』によると、小学生がよく食べる間食の種類は、「野菜・果物」や「パン・めん・飯類」、「牛乳・乳製品」を大きく引き離して「菓子類」が1番でした。また、その菓子類の中では「チョコレート」や「ビスケット」、「クッキー」の2倍の頻度で「スナック菓子」が食べられていました。つまり、小学生の間食の多くは「スナック菓子」なのです。これでジュースを飲んでいれば、太りやすく、肥満につながる間食の例と同じです。では、どのような間食が望ましいのでしょうか。