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食育に科学とロマンを

その24:「メタボリックシンドローム」にさせたのは…

 
 

食べ過ぎや運動不足などによって、摂取エネルギーが消費エネルギーよりも多くなれば、エネルギーは余り、脂肪となって蓄積されます。蓄積
された脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪があります。皮下脂肪は、からだの表面付近についていて、目で見て、指でつまめます。エネルギーの定期貯金という感じで、ため込むとなかなか減りません。一方、メタボリックシンドロームの診断に必須の内臓脂肪は、太鼓のようなお腹の奥についている脂肪で、外から見ただけではわかりにくく、手で触ることはできません。こちらは普通預金という感じなので、食事療法や運動をすると、すみやかに減っていくと言われています。

厚生労働省健康科学総合研究事業の疫学調査で、内臓脂肪が蓄積しやすい生活習慣を検討したところ、食事や運動についてある一定の特徴が見つけられたのです。それは次に挙げる特徴ですが、みなさん、該当する項目がどのくらいありますか。

 ・1回の食事時間が30分以上である
 ・食事は満足するまで食べる
 ・間食をよく食べる
 ・アイスクリームを好んで食べる
 ・緑黄色野菜が嫌いである
 ・交通手段が自動車である
 ・喫煙歴がある

今日、自分の健康は、自分で守る自己管理の時代です。自分の生活習慣を見直し、このような特徴があるのなら、ライフスタイルを変えれば、「メタボリックシンドローム」と言われることからは遠ざかるでしょう。しかし、生活習慣を変えることは、言うほど簡単ではありません。

自己管理そのものはとても大事ですが、特に、働く人にとっての自己管理は難しく、したくても出来ないことが多いのです。その理由は、断ることの出来ない仕事上のお付き合いや不規則な生活を送らざるを得ない就業形態、いつも帰りが遅くなってしまい買いものする所がない、など数えられないほどあります。自分の健康を自分で守ることなど当たり前のようにわかっていても、実行したくても出来ないこの社会のあり方に問題がある、と私は考えています。誰が好んで太ったり、病気になったりするというのでしょう。そんな思いを大切にしつつ、メタボリックシンドロームと言われないための食べ方を3つだけ挙げておきます。

 ・腹8分目の食事をする
 ・野菜ジュースではなく、野菜そのものを食べる。
  (目安は1食に生なら両手1杯、加熱したなら片手に1杯)
 ・朝・昼・晩の1日3食にし、3食のエネルギーは平均的にする
  (朝は少し、夜はたらふく、という食事にしない)

どうぞ出来そうなことを1つでもやってみて下さい。ほんの少しの変化が与える影響は、思いのほか大きいものです。

土澤 明子 2007年4月

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