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食育に科学とロマンを

その29:「期待」はどこに行くのやら…

 
 

厚生労働省が推進している「21世紀における国民健康運動(健康日本21)」では、成人1日当たりの野菜の摂取目標値を350gに設定し、そのうち緑黄色野菜を120g以上摂取することを推奨しています。しかし、目標値350gの野菜を食べようとすると、量が多く、手間もかかります。だから、野菜不足の解消を、手軽な野菜ジュースに期待するのも頷けます。けれども、野菜ジュースを飲むことで、実際に野菜を食べた場合と同じように栄養素を摂取できているのでしょうか。

名古屋市消費生活センターは、昨年11月から今年2月にかけ、野菜100%の野菜ジュース類16銘柄と果汁を配合した野菜ジュース類19銘柄、合計35銘柄の使用野菜や栄養成分に関する表示、総カロテン、ビタミンC、ミネラル(カリウム・カルシウム・マグネシウム)、硝酸イオンについて調査し、その結果を今年10月に発表しました。

調査報告をまとめると、使用野菜に関する表示では「1日分の緑黄色野菜」「○○gの野菜」「○○種類の野菜」などと記され、野菜をどれだけ使用したかの表示が多く見られました。栄養成分では、総カロテンは35銘柄のうち8銘柄は、1本で野菜350g分のカロテンをとることができそうでした。ビタミンCとカルシウムの摂取は、ビタミンCとカルシウムが添加されている一部の商品を除けば、含有量は低く、カリウムやマグネシウムは、野菜100%のジュース類で含有量が高めでした。食品添加物として認められている硝酸イオンについては、特に問題となる量ではありませんでした。

そして、「“1日分の野菜を使用”というような表示があったとしても、それは原材料としてそれだけの野菜を使っているということであり、同量の野菜を食べた場合と同じ栄養素がとれる訳ではありません。野菜系飲料は、あくまでも食事の補助として上手に利用しましょう」と、結んでいます。

はてさて、野菜ジュースへの期待は何処へ…。

くわしくは、こちらの3ページ目をご覧下さい。
http://www.seikatsu.city.nagoya.jp/hotnews/0708-21/hotnews0708.pdf

もっとくわしく知りたい方はこちらをご覧下さい。
http://www.seikatsu.city.nagoya.jp/test/shibai/yasai.pdf

土澤 明子 2007年12月

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