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TOP > コラム > 食育には「歯」が命
食と歯の健康のかかわり

第6回 太く長く健康に生きて行くために

 
  今、書店で話題の本、「病気にならない生き方」をご存知でしょうか?ダスティン・ホフマンなど多くのセレブ達を患者に持つ、ニューヨーク在住の米国ナンバーワン胃腸内視鏡外科医、新谷弘実氏による、太く、長く生きる方法について書かれている書籍です。内視鏡をとおして30万人以上の患者さんの胃腸内の状態、「胃相・腸相」を観察してきた結果から得られた見解がしるされています。また、多くの病気はその人の長期間にわたる食生活を反映しているものであり、細胞ひとつひとつの元になる食生活を改善することにより、その発生を未然に防いだり、病気を治してしまうことまでも出来ると述べられています。新谷先生は日本でも定期的に診療をされており、多くの日本の著名人の方々も先生の食事健康法を実践しているそうです。

 私はこの本を読ませていただき、自分の体の健康状態や、寿命を少しでも良い方向へシフトさせることが出来た、あるいはそのための知識を得ることが出来たと信じております。誰でも知っている食に対する常識をくつがえされる部分も多くあり、非常に興味深い内容ですので、是非とも読んでいただきたい書籍です。

 この本では、よく噛むことが、消化吸収をスムーズに行うためにとても大切であることにもふれられています。十分に咀嚼すると、唾液の分泌が促進され、口の中で、唾液中の消化酵素と食物が良く混ざり合い、食物の分解がスムーズに行われるだけでなく、すべての酵素の源になるミラクルエンザイムを必要以上に消費されることを防ぐことが出来ると述べられています。新谷先生は咀嚼の効果を重要視して、胃の手術の後にも「お粥」は出さずに、十分に咀嚼してもらうために、普通食を出すそうです。病気を予防して、健康を保つためには、食物の内容はもちろん、その食べ方も重要であることを強調されています。

 私もこのコラムの1回目2回目で咀嚼、「マスティケーション」の効果やその大切さについてお話させて頂きましたが、この本を読んでさらにその大切さについて自信を持つことが出来ました。繰り返しますが、しっかりと咀嚼するためには何よりもまず、お口の中が健康で、快適に咀嚼できる環境にあることが必要なのです!太く長く健康に生きて行くために、普段から30回から50回は噛んでください。

 しかし、どこか一本でも歯の具合が悪かったり、あごの関節の調子が悪かったりしただけでも、噛むのがおっくうになり十分咀嚼できません。ここから、あまり噛まずに、すぐに飲み込んでしまう習慣が始まってしまいます。そしてそのような習慣が、長期間におよぶと、知らない間に、全身の健康をくるわす方向へ向かってしまうのです。

 お口のトラブルを気にしてはいながら、ついつい放置してしまっている方は、思いのほか多く見受けられます。今からでも遅くはありません。快適に咀嚼できる環境を手に入れために、3ヶ月から4ヶ月に一度は定期的なお口の中のメンテナンスを受ける習慣をつけて下さい。そのためにも、気軽に悩みを相談できる、かかりつけの歯科医院を是非とも見付けていただきたいものです。


 
 
2005年9月 堀 滋

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