Vol.23 2005/02/15 http://jqueen.com/shokuiku/
今週のレシピ 特集1 特集2 編集後記
mina: 嵐のようなお受験Weekが過ぎ、入れてくれた学校への手続きも終わって...気が抜けてません?
rie: ほんとヤレヤレです。でも、中高一貫校は入ってからも勉強が大変よ! もっとも中学生になるのだから、自主性にまかせればいいですけどネ。
mina: ハイハイ、入学説明会で、たっぷり春休みの宿題をだされてビックリです。 でも親はニンジン与えない、勉強を強制しない、宿題・課題を一緒にやらないよう、釘をさされてきました。 ニンジンなしに自主的に勉強…考えられないけど(笑)
rie: minaさん、これからは母親に求められることは、明るい食卓、食事作りですよ。 毎朝のお弁当作りも、これから一緒に頑張りましょう。
mina: ソレがあったか(--;。 そういえば中学の先生がいってました。「お母さんが早起きして作ってくれたお弁当でも『ありがたいなぁ』と感謝しながら食べる生徒などいません。でも、ずっと先、大人になった時に、懐かしく思い出し、必ず有難く思うものです」って。 ふぅ、私の場合、お弁当作りより早起きの方が課題です。

さて、皆さん。今月からメルマガ、Webがリニューアルしました!歯科医の堀先生による咀嚼に関するコラムもスタート。また食育サイトでは「華麗なる食育リーダー」として、お料理指導、栄養指導をされている先生を毎月ご紹介してまいります。 もっともっと充実した内容にしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ほうれんそうのギリシャ風 レシピはこちら
ほうれんそうのギリシャ風
「この身をすべてお使い下さい」

 ほうれんそうといえば「ポパイ」です。ポパイはエルジエ・シーガーさんが書いたマンガです。大好きなオリーブがポパイに助けを求めると、ポパイはほうれんそうを食べます。すると、力こぶが見る見るうちに現れてパワーアップ!!オリーブを助けに行くお話です。このお話が始まってからというもの、ほうれんそうを食べる子どもが増えたというのはよく知られたことです。ほうれんそうを食べて力こぶがモリモリ出ることはありませんが、ほうれんそうには大切な栄養素がたくさん含まれ、健康なからだをつくってくれます。

 ほうれんそうは、貧血の予防や改善によいとされる栄養素が目立ちます。鉄分は赤血球をつくるために必要な栄養素ですし、葉酸はその赤血球の形成を助けます。また、ビタミンCは鉄分の吸収率をよくします。それから、ピンク色の根っこには、ビタミンB1やビタミンCを上手く使えるようにする酵素を助けるマンガンという栄養素が含まれているのです。

 ほうれんそうは寒い毎日を生き抜いてきた野菜です。どんな部分にも栄養素があり、捨てるところはありません。おいしく食べて、私たちのからだの中で生かしましょう。

レシピ提供:サカイ優佳子
賢脳の秘密:土澤明子
新連載スタート! 「食育には「歯」が命」 歯科医・堀滋先生  
■第1回 なんで噛むの?噛むとどうなる?

 その時々の流行に一度は飛びつきたくなる習性の私は、昨年5月頃から、とび出たおなかが気になり出していたのも重なって、週に2度ほど、時間を見つけて約1時間ほどのウォーキングをしています。話題のデューク更家さんの本もしっかり読んでみました。歩くという日常的な行為も、姿勢や筋肉を意識して、『しっかり』歩くことで、全く違った意味を持ってきます。おなかはなかなか引っ込みませんが、明らかに、疲れにくくなり、夜は熟睡できるようになりました。しっかりと歩くことが、健康な体を作り上げてくれるということを身をもって感じています。
“しっかりと咀嚼する”というのにも、まったく同様のことが言えます。英語で咀嚼は、Masticate(マスティケート)といいます。まだ聞きなれない言葉ですが、いろいろな所で目にし耳にするようになる頃には、皆さんの食生活、そして歯も変わっていることでしょう。少しでもそのお手伝いができればと、こちらでの連載を引き受けさせていただくことにいたしました。歯科医師としての私の立場で、咀嚼の仕組みや効果について、歯や全身の健康とのかかわりについての具体的なお話ををして行きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 国語辞典で「咀嚼」とひくと「口の中で食べ物をよく噛み砕き、味わうこと。」と記載されています。“食する”ためには咀嚼をしなければなりません。最近ではほとんど噛まずに飲み込むような、食べ方をする子供たちも多く見かけますが、正さなければなりません。咀嚼はとても大切なことなのです。では、どうして咀嚼しなければならないのでしょうか? 
モノを咬むという行為は、単に消化吸収を良くするといった肉体的側面だけではなく、精神的側面にも影響を及ぼしているということがわかってきました。例えば運転中ガムを噛むと眠気が取れたり、緊張した場面でガムを噛むとリラックスできたり。また、食事の際に咀嚼をすればするほど、食べ物の味が徐々に引き出され、そのうま味が快感となり、食欲を増進させ、必要な栄養を取るようになる、、、などなど。実に様々な効果を発揮するのです。

 咀嚼するという何気ない行為が、知らず、知らずのうちに私たちに大きなパワーを与えてくれています。無意識に行っている、日常的な何気ない行為のひとつひとつが、実は生命の維持という大きな目的に私たちを導びくように設計されているのです。次回はもうちょっと詳しく説明しましょう。

2005年2月 堀 滋

堀滋先生のプロフィールはこちら
土澤先生コラム 「食育に科学とロマンを」  
■第9回 「空腹」というごちそう

 昔と違って、好きなものを好きなだけ、好きな時間に食べられるようになった今、「腹時計」という言葉も聞かれなくなりました。食事の仕度時に台所から漂うにおいにつられ、お腹が空いて“グー”となる子どもが、どれくらいるのでしょうか。

ある日、給食当番の子どもが「あーお腹空いた!“グーグー”だよ!」と言って駆け寄ってきました。「いいね、からだは準備オッケーだね。おいしく食べられるね」と声をかけると、「“グー”って給食の前だけだよ」と子どもは言いました。この言葉を聞いた私は、腹ペコで食事をする体験が少ないんだろうなぁ、と思いました。“グー”という空腹の合図が、いったいなぜ、給食の前だけになってしまうのでしょうか。

“グー”と空腹を知らせる腹時計は、血液中のブドウ糖、つまり血糖が低くなると、脳が「ブドウ糖が欲しいよぉ!早くご飯を食べさせてよぉ!」と命令し、胃や腸などの消化管を動かして、ブドウ糖の取り込みをする準備が始まった合図です。脳は大変な食いしん坊で、しかもブトウ糖だけをエネルギー源にしています。その脳を動かすエネルギーがなくなって困っているから、“グー”と空腹のサインを鳴らして食事をさせようとするのです。

ということは、「“グー”って給食の前だけだよ」と言った子どもは、家庭では空腹を感じることなく食事をしているということですが、朝は空腹というよりも、脳自身が寝ぼけていて“グー”のサインが上手く出せないのかも知れません。しかし、夕食は別です。夕食の前に“グー”という空腹の合図が聞こえてこないのは、何かを食べて脳のエネルギーを補給しているか、あるいは体調が悪いかです。

空腹は、食べものを「おいしい」と思わせ、消化の準備を開始し、何でもごちそうにしてしまう仕組みです。少々苦手な食べものでも、お腹がペコペコなら食べられることも多いです。だから、たとえ空腹だったとしても、食事の前には食べさせないようにすると良いのですが、子どもは「お腹が空いて死にそう」などと言います。でも、1食抜いたくらいで人は死にません。そんな時は、「これからご飯でしょ!」と怒るのではなく、譲らない態度で食べさせなければ良いのです。感情的でない、親の毅然と譲らない態度は、子どもたちの社会性を身につけるためにも良いと思います。

2005年2月 土澤 明子

公園にあらわれた
はらぺこイノシシ
記録的な猛暑となった昨年夏の影響で、今年のスギやヒノキの花粉飛散量は10〜30倍になるとか。街でも電車でも対策マスクをしている人が増えてきました。毎年ひとりづつ友達が発症し、”今年は私の番?”と怯える日々。そこで予防の意味で、甜茶、シソ、ヨーグルトといった花粉症にいいとされる食品を積極的にとってます。

イタリア製の子ども用カトラリー3本セット「トレビンビ(Tre bimbi)」のプレゼント応募は2005年2月18日(金)までです。まだの方は、こちらから!

次回のレシピは『イチゴのリゾット』です。おたのしみに!
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