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■大豆イソフラボン


大豆イソフラボンは、抗酸化作用をもつポリフェノールの仲間です。エストロゲンという女性ホルモンと同じような分子構造をしており、その働きも似ているので「植物エストロゲン」といわれています。

ですので、エストロゲンの減少によって起こるイライラやのぼせ、肩こりなどの更年期の不快な症状の緩和に効果があったり、カルシウムが骨から過剰に溶け出すのを防ぐ作用が、骨粗しょう症を予防したりするとされています。

ところが大豆イソフラボンは、大豆に含まれるタンパク質やミネラルなどと違い、私たちのからだに必要不可欠な栄養素とされていません。健康日本21*1)では、1日100gの豆・豆製品の摂取を目標にしているものの、1日にこれだけの大豆イソフラボンをとりましょうという摂取基準はないのです。また、現在、食品中の大豆イソフラボン含有量の上限設定などに法的規制はありません。

しかし、大量摂取によって子宮内膜増殖症などの健康被害がないよう、食事由来の植物エストロゲンによる健康へのリスクがない安全な量が国で検討され、大豆イソフラボンの1日摂取目安量の上限値は70〜75mg*2)と設定されました。これは、おおよそ1日に≪納豆1パック+豆腐半丁+みそ汁1杯≫を食べた値です。大豆イソフラボンを摂取しようと積極的に大豆食品を食べなくても、伝統的な日本食を食べれば十分摂取されるのです。

また、「大豆食品からの摂取量がこの上限値を超えることにより、直ぐに健康被害に結びつくものではないということを強調しておく」ともありますので、今まで大豆食品を積極的に食べていたとしても心配いりません。

大豆はヘルシーで、野菜の仲間と思っている人も少なくありません。しかし、大豆は、タンパク質の多い肉や魚、卵などの仲間で、脂質も含まれ、それなりにエネルギーがある食品です。際限なく食べれば、過剰なエネルギー摂取となり、肥満につながりかねないこともお忘れなく。


1)健康日本21;厚生労働省が推進している21世紀における国民健康づくり運動
2)「上限値70〜75mg」は、大豆イソフラボンアグリコン換算値

土澤 明子
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