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■ポリフェノール


ボジョレヌーヴォーがいよいよ解禁されました。ワイン売り場には、産地や味の解説に加え「ポリフェノール」という文字が強調されていますが、ポリフェノールはワインならではの特長なのでしょうか。

みなさんがもつポリフェノールのイメージは、ガンや動脈硬化、そして老化を予防する抗酸化物質で、ワインやチョコレートにたくさん含まれている。そして、抗酸化物質=ポリフェノール=ワインという式が思い浮び、ポリフェノールという1つの物質が抗酸化作用をもっている、というイメージではありませんか。

けれども、ポリフェノールは、ポリフェノールという名前の1つの物質ではなく、科学の授業で習った「亀の甲」といわれるベンゼン環の水素が水素基になって、それが2つ以上ついた分子、化合物の総称です。抗酸化作用をもつポリフェノールの仲間はとても多く、耳慣れたところでは、アントシアニン、イソフラボン、カテキン、タンニン、セサミノール、ルチン、ウーロン茶ポリフェノール、カカオマスポリフェノールなどがあります。

これらのポリフェノールは、植物の色素、渋み、苦味の成分に多く含まれ、どれも抗酸化作用の他に独自の薬効をもっています。ところが、抗酸化作用に期待をよせて、どんなに大量にポリフェノールをとっても、抗酸化作用の力が発揮されるのは2〜3時間で、1日中持続しません。

もう何が言いたいかおわかりでしょう。ポリフェノールの抗酸化作用は、ワインを大量に飲むよりも、食事の度に植物性食品を欠かさずしっかり食べることによって発揮されるのです。また、ワインという1つの食品からポリフェノールをとろうとするよりも、多くの植物性食品からとることで、それらの植物がもつ独自の薬効も得られるのです。

ワインに含まれるポリフェノールの抗酸化作用の働きに期待しつつ、1年1度のお祭り気分でボジョレヌーヴォー楽しむ皆さん、どうぞ深酒なさいませんように。

土澤 明子
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