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■ブドウ糖

糖質を減らすことが健康につながると思うのでしょうか。

「糖質ゼロ」や「糖質△%カット」という商品の売り上げが伸びていると耳にします。そしてまた、ブドウ糖そのものやブドウ糖の多く含まれる商品も人気があると聞きます。“集中力アップ”とか“スポーツ時のエネルギー補給と疲労回復に”といった宣伝を目にすると、ブドウ糖を積極的に摂取したい気持ちになるのかも知れません。糖質を控えようとする一方で、ブドウ糖を摂取しようとする、そんな流れが世の中にあるようです。

糖質は、私たちが生きていくために欠かすことのできない栄養素です。おもに炭素と水素、酵素からなり、分子の大きさによって、単糖類、二糖類、多糖類に分けられています。

食べものの中に含まれる糖質は、消化によって最小単位の単糖に分解されます。この単糖の1つがブドウ糖です。ブドウ糖というと、血糖値が低くなり過ぎて具合が悪くなった糖尿病の方が、急いで摂る糖分というイメージが湧いてきますが、私たち誰しもの脳や神経組織が働くために必要なエネルギー源です。エネルギー源のブドウ糖が不足して脳や神経組織の活動が止まると、その影響は全身に及んでしまいますから一大事です。そのため、血液中ではいつも一定の量のブドウ糖が保たれています。このブドウ糖の濃度を血糖値といい、健康な人では、血液100mlあたり70〜100ml/dl、食後は140ml/dl程度と決まっています。糖尿病やその予備軍でなければ、どんなにお腹いっぱい食べても血糖値が140ml/dl以上になることはまずありません。

食事をすると血糖値は上昇しますが、やがてもとに戻ります。これは、インスリンというホルモンの働きによって血糖値が下がるためです。インスリンは食後に上がった血糖値を下げる働きをすると同時に、血液中の脂肪を体内に取り込む酵素を活発にします。そして、インスリンの分泌が足らなかったり、働きが不十分になったりして、高い血糖値が続く病気が糖尿病です。

糖尿病は年々増えている病気です。糖尿病や糖尿病予備軍と言われた人が、糖質の控えられた商品を選択するのはともかくも、ブトウ糖そのものやブドウ糖の多く含まれる商品を、日々の食生活に取り入れることは好ましいことではありません。



土澤 明子
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