Queen Home_edu
TOP PAGE
レシピ
コラム
レポート
食育BOOK
おいしいBlog
メールマガジン
プロフィール
リンク
食育豆知識
TOP > 食育豆知識
■空腹感

私たちの食欲は、脳の視床下部という場所でコントロールされています。食べることを調節しているのはお腹ではなく、脳の仕事なのです。そして、空腹(摂食)中枢というところで「空腹感」が生み出され、食べたい気持ちが高まって食べる行動に繋がります。一方、お腹がいっぱいになったことを知らせて、食べ過ぎを防ぐのが満腹(飽食)中枢による「満腹感」です。

満腹感の仕組みについては、咀嚼や胃の膨らみ具合、血液中の糖や脂肪、アミノ酸の影響によって生まれるなど、具体的にわかってきています。しかし空腹感は、満腹感のような詳しいメカニズムはわかってはおらず、今は次のように考えられています。

空腹感には、「生理的」なものと「感覚的」なものがあります。まずは生理的な空腹感についての考えをみてみます。胃が空っぽになって縮み、エネルギー不足になると、それを知らせるホルモンが胃などから分泌されます。そして、脳に空腹の信号が送られると空腹感が発生する。また、血液中の糖が不足して遊離脂肪酸が血液中に現れると、脳が刺激され、空腹感を引き起こすとも考えられています。

ところが、長い時間胃が空っぽでも、何かに集中していると空腹感をもたないことがあります。そのため、空腹感を起こす生理的な理由を十分に説明できないようです。では、感覚的な空腹感はどのように発生すると考えられているのでしょうか。

それは、料理のにおい、見た目、味、舌ざわりなどのおいしそうな食べものの情報が入ってくると生まれるとされています。空腹感を感じていなくても、食べものの話をしたり、想像したり、好物が目の前にあったりすると、食べたい気持ちが出てきます。

このように、口や目、鼻、耳などから入ってきたおいしい情報が脳に集まり、刺激されると空腹感が発生すると考えられています。逆に、心配事があったり、悲しんだりしていると空腹感は現れないことがあります。

このようなことから、生理的な物質で空腹感が調整されるよりも、むしろ感覚的な空腹感の方が刺激になっているのではないかと考えられています。


土澤 明子
TOP PAGE
(c)Queen Inc. All Rights Reserved.