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■統合医療
民主党のマニフェストが何かと話題になっていますが、民主党マニフェストの詳細版を覗いてみると、“崖っぷち日本の医療、必ず救う!”をタイトルに、たくさんの項目が挙げられています。
その1つに「統合医療の確立ならびに推進」というものがあります。

内容は
「漢方、健康補助食品やハーブ療法、食餌療法、あんま・マッサージ・指圧、鍼灸、柔道整復、音楽療法といった相補・代替医療について、予防の観点から統合医療として科学的根拠を確立します。アジアの東玄関口という地理的要件を活かし、日本の特色ある医療を推進するため、専門的な医療従事者の養成を図るとともに、調査・研究機関の設置を検討します」
というものです。

統合医療は、欧米を中心に、なかなか治りにくい病気を西洋医学でも、相補・代替医療(鍼灸やハーブ、温泉など)でも、生活者(患者)にとっていいものを使って治したり、予防したりしていこうとして出てきた新しい医療のかたち(方向性)といわれています。

さて、統合医療という言葉を日本に広めた東大名誉教授の渥美和彦氏の著書「統合医療がよくわかる老い方上手」を読んでみると、
「統合医療とは、西洋医学と相補・代替医療とを融合し、統合した医療といわれています。統合医療には、個人の医学だけでなく、全人的(ホリスティック)で目に見えない心や霊性から「環境」まで含めた全体的な視点で健康を考える医学が重要になります」
と書かれています。

そして、統合医療の基本理念に次の4つが挙げられています。

1) 患者中心の医療
2) 身体、精神のみならず、人間を総括的に診る全人的な医療
3) 治療だけでなく、疾病の予防や健康増進に寄与する医療
4) 生まれて死ぬまでの一生をケアする包括的な医療

また渥美氏は、
「現在、健康食品や民間療法の中には、いかさまのようなものもたくさんあります。病気を治したい、健康でありたいと願う人たちが、テレビの宣伝や雑誌などにのせられて安易にそういうものに惑わされないよう、きちんとスクリーニングして、安全で有効性のあるものをセレクトしていくことが大切である」
といっています。

民主党による新しい政権がどんなふうに統合医療を確立し、推進していくのか注目されるところですが、将来病気に悩む生活者(患者)の選択肢が増え、私たちの納得がいく医療を目指してもらいたいものです。

管理栄養士 土澤 明子
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