実験はウィスコンシン国立霊長類研究センターで1989年に始まり、7から14歳の大人のアカゲザル計76匹を半分ずつ2つのグループに分け、片方には好きなだけ餌を与え、もう一方には最初の3ヶ月で餌のエネルギーを約30%減らし、その後もエネルギー制限をしながら飼育しました。サルを観察することはもちろん、定期的に身体組成の測定、血液検査、内分泌機能検査、心臓や脳機能の測定を行いました。また、サルが死んだ後は解剖検査をして死因を調べました。
自由に餌を食べたグループは38匹中14匹(37%)が糖尿病やがん、心疾患、脳委縮などの加齢に関連する病気で死にました。一方、エネルギー制限をしたグループでは加齢に関連する病気で死んだのは5匹(13%)で、制限なしのグループの1/3に止まり、寿命が延びたと判断されました。ちなみにCRで飼育したアカゲザルは1匹も糖尿病になりませんでした。