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■脂肪肝
新しい年度となり、今年の健康診断が始まっています。最近、健康診断で「脂肪肝」が見つかる人が多いように思います。脂肪肝=フォアグラ、といった軽いイメージで受け止められるせいでしょうか。脂肪肝といわれても、糖尿病などの生活習慣病と診断された時のような危機感はもたないようです。

脂肪肝とは、文字通り、肝臓に脂肪がたまっている状態をいいます。では、どのくらいたまった状態なのでしょう。

肝臓は、食べものから得た栄養素で中性脂肪をつくり、エネルギー源としてためています。しかし、消費するエネルギーが少ないと、つくった脂肪は余ってしまいます。そして、肝細胞の30%以上に脂肪がたまれば脂肪肝と診断されます。脂肪肝を放っておくと、脂肪性肝炎から肝硬変、肝がんにつながる危険性があります。
http://www.niph.go.jp/soshiki/jinzai/koroshoshiryo/kyozai/index.htm

脂肪肝の診断は、CTや超音波などの画像検査、血液検査によってされます。たまった脂肪が肝臓の働きを悪くして、進行すれば倦怠感や疲労感、食欲不振などの一般的な肝臓病の症状が現れますが、初期は無症状です。そのため、健診などで見つかることが多いといわれています。

脂肪肝の主な原因は、「飲酒」「肥満」「糖尿病」ですが、薬剤によって起こることもあります。また、たんぱく質の摂取量が少な過ぎるような偏食であったり、肝細胞の障害があったりすると、肝臓から脂肪を上手く運び出せず、肝臓に脂肪がとどまってしまい脂肪肝になります。

なお、脂肪肝は大量飲酒者のほとんどに認められ、日本酒換算で5合程度を1週間続けただけで起こるとされます。そして、2〜4週間の断酒で消失するといわれています。

では、脂肪肝と診断されたら何をすればよいのでしょうか。それは「食事療法」と「運動療法」を行うことです。アルコール摂取量を減らしたり、エネルギー制限をして減量に励んだり、適度な運動を行ったりと、ライフスタイルを見直すことが必要です。

肝がんに進行する危険性がある脂肪肝。「ボクの肝臓フォアグラだ」と、笑って済ますことはできません。人間ドックや健診で、コレステロールや中性脂肪、血糖値、HbA1cの値が高く、脂肪肝を心配される方は、超音波検査などを受けてみることをおすすめします。


管理栄養士 土澤 明子
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