すべての食べものに、薬のような働きがあると考える「食養生」では、食べものを、からだを冷やす「寒性」と温める「温性」に分けています。そして、自分の体質や体調に合わせ、寒性と温性のバランスをとり、元気なからだをつくります。
茄子は寒性の食べものとされ、からだを冷やして余分な熱や腫れをとると考えられています。ですから、「秋茄子は嫁に食わすな」というのは、女性を冷えから守る食養生です。夏なのに、冬の気温みたいに冷房のきいた部屋にいると、からだの外側は冷たくなります。そんな時に茄子を食べれば、からだを内側からも冷やしてしまいます。が、「だから食べない」というのは食養生の初心者さん。冷やすだけでない茄子の特性をいただくために、もう一歩進んでみましょう。
煮る、炒めるなどの調理法で、温かく食べたり、温性の食べものの生姜や長葱、紫蘇と一緒に食べたりすれば、茄子の寒性は弱められ、温性とのバランスがよくなります。「今日は冷えたなぁ」と感じる日には、冷製ではなく、温かい調理法で、生姜や長葱、紫蘇と一緒に茄子を食べて、Let’s食養生!