麦・ひえ・あわ・きび・そばなどの雑穀がからだに良いと、ご飯に混ぜている方も多いと思います。東京都杉並区立の小・中学校ではこの２学期から、給食の白米に麦を１０％ほど混ぜて食べています。腸の調子を整えたり、肥満を防いだりすることを目的としています。

杉並区がねらっている整腸や肥満防止は、主に食物センイの働きによるものです。雑穀の良いところは、何と言っても食物センイが豊富なこと。食物センイには、水に溶けない不溶性食物センイと、水に溶ける水溶性食物センイがあります。不溶性は、水分を吸収して便のカサを増やし、腸を刺激するので便通を良くします。また、からだの外へ出て行く時には、有害な物質を道連れにします。一方、ヌルヌルしている水溶性は、栄養素の吸収が抑えられ、肥満や生活習慣病を予防すると注目されています。

昔、「貧乏人は麦を食え！」なんてことを言った人がいました。雑穀の持つ力を知っていたのでしょうか???　健康を考えれば、どんな人でも麦のような雑穀を食べることは大切です。そもそも、生き物や食べものに優劣などありません。何でも食べて、こころとからだを豊かにしましょう。