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ただただシンプル
2月|ホタテの炊き込みご飯
このシンプルな炊き込みご飯、あさりのむき身、カキ、イカやタコ、カニなど、新鮮な魚介を使うと、とってもおいしいです。
余計なものは何も入れないで、お米のおいしさと、魚介の香りと味を楽しんでほしいと思います。
日々食卓を調えるのは、忙しい今の時代にあっては、あたりまえのようでいて意外と難しいもの。
具だくさんの汁物に、こんなシンプルな炊き込みご飯があれば、家族も大満足の夕ご飯。
お友だちを呼んでお酒を飲んだ最後のシメに出せば、一目おかれること請け合い!
もし残ったら、おにぎりにして後のお楽しみに!
<2〜3人分>
米
2合
酒
大さじ1
ホタテ
(刺身用)
8個程度
1
米は研いで30分ほどザルにあげておく。
2
炊飯器に
1
の米を入れ、酒と水をあわせて、普段の水加減より心持ち少なめにしたら、ホタテを入れ、炊く。
3
好みで塩を少々かけて食す。
「森は海の恋人」運動。ご存知でしょうか。昭和40〜50年代に気仙沼にひどい赤潮が発生し、真っ赤に染まったカキは売り物にならず、廃棄処分されました。原因は、工場や一般家庭からの排水や、田んぼや畑でまかれる農薬、除草剤、荒れた針葉樹林から流れる赤土などだということがわかりました。
カキの餌である植物プランクトンを育むのは、川を通じて海に流れ込む森の養分。川の上流にある山に落葉広葉樹の森を作ろう、川をきれいにしよう、と漁師さんたちが中心になって、平成元年から植樹運動を続けてきてもう20年になります。また川の流域に住む子どもたちへの環境教育も重要だと、体験学習にも力を入れています。
こんなシンプルな炊き込みご飯にして「おいしい!」と幸せに思えるのは、海が「健康」であればこそ。そして海が健康であるためには、山が、森が、健康であることが必要なのです。もちろん、おいしいお米を作るためにも、山や森、川が健康であることが大切。
「おいしい!」という日々の小さな幸せを、これからも感じながら暮らしていけるように、私たちもまた、自然や環境に目をむけ、自分にできるちょっとした努力を重ねていきたいなと思うのです。
ホタテをなめるなよ。
茶色いおこげがいい感じ。
平日の夜、帰宅してからの調理だったので、ザルに30分あげる工程は省略!炊飯器のスピードコースでちゃちゃっと炊き上げました。
予算の都合上、ホタテを5つしか買えなかったのですが(トホホ)、満足のいくホタテっぷり。
保育園児の子どもたちは、お塩ナシでパクパク食べてくれました。
田んぼの実りと海の恵みをしっかり味わえる、簡単にして贅沢な一品です![Queenスタッフ・K]
recipe by
食の探偵団
2008年は、海外の政治や経済、産業、天候などの要因によって、私たちの食卓が大きく影響を受けることを、いやでも実感させられた年といえます。食料自給率が40%しかないということは、6割を海外からの輸入に頼っていることを意味します。今日は普通に食べられたものが、明日にはもしかしたら手に入らなくなるかもしれません。
世界の人口が増え、中国などの食生活が大きく変わり、台風や干ばつなどの異常気象も多く観測される状況においては、お金さえ払えば食べものはいつでも手に入るという考えは通用しなくなっています。
米は減反がすすんでいるとはいえ、今も100%に近い自給率を誇っています。昭和30年代に食べていたお米の量の半分しか、今の私たちはお米を食べていません。食生活は大きく変わってきてしまったので、3食しっかりご飯を食べよう、今の倍は食べようといっても限界があるのも確かです。
それなら、今まで知らなかった米粉の活用法をあみだしたり、米で作った麺やパンを食べたり、粒食のバリエーションを広げたりということで、もっとお米を楽しくおいしく食べていけたら、と思うのです。
小麦や大豆、トウモロコシなどの値段が大きく上がっていたとき、実は米の価格も世界的にみると高騰していました。それでも日本で米価がとくにあがった印象がないのは、国内で米を自給できるために、海外の値上がった米を買う必要がなかったからです。
田んぼは一度耕作をやめると、また米を作れるようになるまでに数年かかると言われます。農家の高齢化も懸念されています。米づくりの智恵や技術、田んぼという財産、米を食べるという文化を、私たちがしっかり継承していくことが、これからも安定して食べていくためには大切です。
これから1年間、米や米製品をおいしく食べるヒントを、レシピとともにお送りします。是非、皆さんの日々の食卓に役立ててくださいね。
2009年1月 サカイ優佳子
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