今年になって、何かと話題のアサリの産地は、世界のあちこちにあるけれど、アサリは日本各地の干潟でとれる身近なものです。
アサリのちっちゃい身の中には、骨や歯の材料になるマグネシウムやリン、そして酸素運搬役の鉄が含まれています。また、肝臓の働きをよくするタウリンも豊富。といって、煮汁を味わう楽しみを忘れ、身だけを食べてはなりませぬ。アサリをはじめ、ハマグリやシジミなどの貝の煮汁には、私たちをうならせる、旨み成分の「コハク酸」がたっぷり含まれています。身から出たサビならぬ、身から出たウマミ、です。
先日、ある料理番組で女優さんが、貝のお吸い物作りにチャレンジしていました。その時、貝は下ゆでするものと思っていたのか、煮汁をためらうことなく捨てていました。何ともったいない!それが1番おいしいのに〜ぃ。出来あがりのお吸い物はただの塩味。旨みはどこへ行ったやら。