いろいろな料理ができる金目鯛は、一年中出まわり、手に入りやすく、おいしい魚です。特に、12月から3月の旬の時期には、脂がのってとてもおいしくなります。また、身がやわらかく、クセのない白身ですので、小さい子どもやお年寄りにも食べやすい魚です。
金目鯛といえば、その名の通り、キラキラ光る大きな瞳が特徴です。「まぁ、おいしそう」と大きな瞳を見つめれば、そこにはあなたが映っています。もう1つの特徴といえば、プリッと引き締まった朱色のからだです。この色は、アスタキサンチンという色素で、エビやカニ、鮭などにも含まれています。
近頃、アスタキサンチンが注目されている理由は、動脈硬化などの生活習慣病を予防する抗酸化物質にあります。抗酸化物質の働きには、多くの期待や関心が集まっていますが、まだまだ調べなければならないことも多く、たくさんとれば良いというものでもありません。目の色を変えて、抗酸化物質に飛びつくよりも、金目鯛の皮もしかり、食べものを丸ごといただくことが大切なのです。