中国医学の陰陽五行論をもとにした食養生では、食べものを「寒・涼・平・温・熱」の五つの性質(五性)と、「酸・苦・甘・辛・鹹」の五つ(五味)に分類します。今回は、五性の「温」、五味の「苦」に属し、七草粥に欠かせない食材のカブの働きをみてみます。
日本では、お正月明けの1月7日に七草粥を食べます。七草粥を食べる理由は、お正月のご馳走に疲れた胃を休めたり、不足しがちな野菜をとって、栄養素を補ったりするためと言われているほか、この日に七草粥を食べると、邪気が払われ、万病が除かれるという中国古来の考え方があります。その七草粥に入る食材の1つに「なずな」と呼ばれるカブがあります。
カブは、五味の「苦」に属し、からだの余分な湿気や熱などの邪気をとり、乾燥させる作用や毒素を取り除く作用があり、のぼせ、吹き出物、便秘などによいとされています。血行をよくし、疲労回復にも役立つと考えられ、咳を落ち着かせる働きなどもあると言われています。また、カブの五性は「温」なので、冷えたからだを温めてくれる食材です。