この頃のトマトは、種類もたくさん出回って、味も様々です。けれども、その真っ赤な色には変わりがありません。トマトの赤い色はリコペンによるもので、よく耳にするβ−カロテンと同じカロテノイド類の1つです。リコペンには、ビタミンCやEと同じように、からだがサビつかないようにする抗酸化作用や紫外線から皮膚や眼を守る働きがあります。そのほか、ガンの細胞の成長を抑える作用があるとも考えられています。
また、カロテノイド類の抗酸化作用は、1種類のカロテノイド類だけをとるよりも複数とった方が効果的と言われています。トマトに限らず、人参やパセリ、ほうれん草、ブロッコリー、カボチャ、スイカ、ピンクグレープフルーツ、ミカン、アンズ、パパイアなど、カロテノイド類の含まれるものを何でも食べることが大事なのです。
トマトにはいろいろな効果があって、医者が青くなると言われるほどです。だからと言って、トマトばかりを食べていたら栄養士は真っ青です。四季が育てた旬のおいしい野菜や果物をいろいろ食べる。それでこそ夏に負けない元気で丈夫なからだがつくられるのです。