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■材料
リンゴ
蜂蜜
レモン 各適宜
我が家の伝統行事、リンゴの甘煮作り
我が家では、リンゴの時期になると毎年箱で買ってきて、大鍋で蜂蜜煮を作ります。6年ほど前に、新潟と福島の県境にあるリンゴ園で木から落ちてしまったリンゴを大量に安くゆずってもらい、義母と二人で半日かけて皮をむいて蜂蜜煮を作って以来、我が家の伝統行事(!)となりました。解凍すればすぐにジャムとしてパンにも塗れるし、パイ皮に包んで焼けばアップルパイ、春巻きの皮に入れて揚げればこれも簡単おやつに。ヨーグルトにかけるのはもちろん、ポークソテーやポテトパンケーキのソースとしても大活躍。ドイツではカリカリに焼いたポテトパンケーキにはアップルソースが定番です。題名を思い出せないのですが、20年ほど前に読んだある小説に分厚く焼いたそば粉のパンケーキにアップルソースをかけて食べる少年の様子が描写されていて、そば粉のパンケーキっていったいどんなものだろう…と思ったものでした。その後フランスでクレープリー(クレープ専門レストラン)に入り、そば粉のクレープ(ガレット)にアップルソースをかけたデザートに遭遇。小説の中のような分厚いパンケーキではなく、薄く焼かれた上品なものでしたが、時を超えて、その小説の一場面が思い出されたものでした。そこからの連想で挑戦してほしいのがコレ。クレープの中にリンゴの蜂蜜煮をたっぷり入れてフライパンに入れ、上からカルバドス(リンゴのブランデー)をふりかけてフランベします。これに冷たいバニラアイスクリームを添え、飲み物はシードル(リンゴのワイン)。こうなればもう立派なデザートです。是非大きなフォークとナイフを使って食べてくださいね。
ポークソテーにも、甘煮で作ったアップルソースがぴったり!
■作り方
(1)
リンゴは皮をむき、芯をのぞいたら、適当に切ってホーローの鍋に入れる。
(2)
(1)に好みの量の蜂蜜とレモンを加えて蓋をして煮る。
(3)
途中蓋をとり、上下を返し、好みの柔らかさになるまで煮る。
(4)
冷めてから袋などに分けて入れ、冷凍する。
たまに火を入れる手間を惜しまなければ、冷蔵庫で保存も可能。
この段階ではシナモンやカルバドスなどは極力入れずにシンプルにしておいた方が後の応用がききます。
■アールグレイ風味のアップルクランブル
りんごの甘煮があれば、あっという間にできる簡単おやつをご紹介。
ティーバッグに入った茶葉は粉状になっているので、普通の茶葉より使いやすくてオススメ。
(3)のプロセスは「おいしくなってね、っていいながらギュッするのよ。」と声をかけていつも子どもとするようにしています。オーブンをのぞいて出来上がりを今か今かと待つのも楽しみ!
材料
リンゴの甘煮【紅玉:4〜5個、蜂蜜:適量、レモン:1/2個分の絞り汁】
クランブル【無塩バター:50g、薄力粉:80g、砂糖:40g、アールグレーの茶葉:ティーバッグ1袋分】
(1)
紅玉は皮をむいて8つ割りにして小口から4〜5枚に切り、ホーロー鍋に蜂蜜とレモン汁とともに入れて煮る。(リンゴの甘煮を作る)
(2)
冷やしたバターを一口大に切ってからクランブルの他の材料とともにフードプロセッサーにかけてサラサラした粉状にする。
(3)
(1)の甘煮を耐熱皿にしき、(2)をぎゅっと手でにぎりながらその上に平らにならす。
(4)
180度に予熱したオーブンで30分ほど焼く。
最近は果物の消費が減少傾向にあるといいます。スーパーやコンビニのスナック菓子の方が手軽、と皮をむく手間すら惜しんでしまうのでしょうか。消費者にどうにか手をだしてもらおうと、最近は小玉リンゴ(姫リンゴではなく)の開発も進んできています。従来のリンゴの1/4程度のサイズで、一度にひとりで食べきれる大きさ、皮をむかずに丸かじりできること、コンビニの店頭で売るという販売方法もあって、若い人たちを中心に人気があるとか。先日お話したある学校栄養士さんは、子どもたちの果物ばなれを心配して、「ほんとうにおいしい果物を…と、数種類ですが産直で給食にとりいれることにしました」と話してくれました。生産者との手紙のやりとりで子どもたちも果物栽培について学ぶことができただけではなく、スーパーで売られている果物にはない味の濃さが大好評とのこと。毎日リンゴを食べれば医者しらず、という諺もあります。酵素やビタミン、繊維も含まれるリンゴを、デザートや料理に手軽にとりいれるために、リンゴの蜂蜜煮、是非常備してみてください。
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